恋愛小説– tag –
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Savile Row
0065.2月8日 ヘンリープール→ランチへ
仮縫いスケジュール 澪は自分の手元の紅茶を見つめながら、小さく呟いた。 「……クレーシーズン始まったら、本気で忙しくなるし、動けなくなるよね。三月も、インディアンウェルズとマイアミあるし……。私の趣味のために、ここまでさせてしまうのかって……」 ... -
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0066.2月10日(月) 日本へ戻る
アフタヌーンティー予約 「いいからアフタヌーンティーのお店探して」 フォークをくるくる回しながら、澪はパスタを口に運ぶ。 そのスピードはわりと本気の空腹。 「予約が埋まるから当日は無理だ」 「それ、雅臣さんが行きたい“格式高いところ”だからでし... -
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0068.2月11日(火) 練習再開
朝食 朝のキッチンには、静かな包丁の音と、卵が焼ける軽やかな音が広がっていた。 レオンはエプロン姿で、黙々と作業を進めている。プロの動きに無駄はなく、それでいて、どこか家庭的な温かみもあった。 リビングには九条が既に座っており、新聞代わりに... -
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0070.2月12日(水)
寝る前に 部屋の灯りを落としてから、まだ数分。 九条はシャワーを浴びて戻ってきたばかりで、髪の先に水滴を残したまま、無言でベッドに入る。 澪はすでに布団に包まっていたが、九条が隣に入ると、その存在だけで温度が変わるのがわかる。 すっと背後か... -
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0071.大きなプレゼント計画
帰宅 レオンがキッチンで包丁を動かす中、九条はソファに深く腰を下ろした。 その隣、やや控えるように氷川が立っている。 本来、彼がこの空間まで上がってくることはない。 だが今夜は九条から「少し話がある」と言われ、そのまま一緒にエレベーターに乗... -
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0073.真相
合点 「……ってことは、執事服の仮縫いのためにイギリスに行くと。そのままドバイ入りするから、移動の回数を減らすために全員移動する、と」 志水は、淡々と状況を整理するように呟いた。 氷川は何も言わなかったが、それが“正解”であることは、否定しない... -
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0075.バレンタイン
事後報告 レオンがキッチンから顔を出す。 「澪さん、明日も出勤?」 「んーん、リモート!」 澪はピースして笑う。 「夜は空港まで自分で行くから、待ち合わせで!」 「……あ、そうだ」 レオンが何かを思い出したように声を上げた。 「九条さん、チームメ... -
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0076.空港
待ち合わせ スーツケースを引き、澪は足元を見ながら歩いていた。 スマホで九条との待ち合わせ場所を確認しつつ、ハンドバッグの中にそっと手を入れる。中には、焼いたロッククッキー。緩衝材代わりに入れた柔らかいタオルの奥に、ぎゅっと隠すように詰め... -
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0077.離陸
機内食 離陸からしばらくして、シートベルト着用サインが消えると、機内が少しだけ静まり返った。 空の上とは思えないほど穏やかな滑空に揺られていると、ふわりと漂う香ばしい匂いが、澪の鼻先をかすめる。 「お食事の準備が整いました」フライトアテンダ... -
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0063.2月8日(土) 澪の欲望
澪が“着せたい服” 「うん。でも残念ながら私は欠落したとこあります。あなたみたいに完璧ではありません。生きてはいけるけどね。生活はできる。でも全然完璧ではありません。欲望もあります。…で、雅臣さんは私に背中が開いた黒のドレス着せたいんでしょ...