2026年5月– date –
-
Dubai
0091.決意の証
決意の証 翌朝。 テーブルの上にはレオンが用意した朝食が並んでいた。 パンに卵、フルーツ。ドバイらしくデーツも添えられている。 澪はコーヒーを手にしながら、ぼんやりした顔でパンをかじっていた。 「なんか変な夢見てた気がするんだけど……忘れた」 ... -
Dubai
0090.過去の経緯
佐藤との過去 「新卒で入社したばかりの頃だった」 澪の声は静かで、淡々としているのに、どこか硬さがあった。 「右も左も分からなくて、社会人としてのルールも一から覚えなきゃならなかった。だから、最初にフレンドリーに親切にしてくれる先輩がい... -
Dubai
0089.ドバイ国際ボートショー
ボートショー 2025年2月19日。ドバイハーバーには世界中から人々が集まっていた。 広大なマリーナには巨大なスーパーヨットが並び、最新の海洋技術や限定モデルの発表が相次いで行われる。 ジェットスキーやパラセーリングのライブデモンストレーシ... -
Dubai
0088.ドバイ2日目 夜
ホテル到着 練習を終えた九条は、既にホテルに戻っていた。 トレーナーに身体をほぐされ、食事を済ませ、静かにルーティンをこなしていく。 一方で、澪はまだ仕事中だった。 会場ではブースの最終確認やリハーサルが続き、同僚やスタッフとの打ち合... -
Dubai
0087.アビエーション・クラブ・テニス・センター
練習開始 アビエーション・クラブ・テニス・センター。 観客席はまだ閉ざされ、スタッフが準備する物音だけが響いていた。 空気は乾いて澄み、気温は過ごしやすい。 ただ、差し込む日差しは容赦なく、ラケットを振ればすぐに汗が滲み、肌に残る前... -
Dubai
0086.Morning
出勤準備 翌朝。 目を覚ますと、カーテンの隙間から淡い光が差し込んでいた。 隣を見ると、九条はすでに起きているらしく、ベッドは空いている。 ぼんやりとした頭を振って起き上がる。 昨夜、バーで飲んだせいか、まだ少し体は重い。 ──でも... -
Dubai
0085.Night in Dubai
カフェ・ソシャエティー・ドバイ カフェの扉を開けた瞬間、ひんやりとした冷気が頬を撫でた。 外の乾いた熱気とは別世界のように、室内は大理石の床に金色の装飾が散りばめられ、シャンデリアが高い天井から光を落としている。 壁一面にはアート写真が飾ら... -
Dubai
0084.ドバイ到着
そろそろ到着 そろそろ着陸態勢に入る時刻だ。 ベッドに戻り、掛け布団の上から澪の肩を軽く揺らす。 「……澪、起きろ。もうすぐ着く」 ゆっくりと瞼を開けた澪は、まだ夢の余韻を引きずるようにぼんやりしている。 「ん……もう着くの……?」 「着く前にシャ... -
Savile Row
0083.ロンドンからドバイへ
隠蔽工作 食事を終えて部屋に戻ると、澪は慌ててベッド周りやソファを点検し始めた。 クッションを叩き、シーツのしわを伸ばし、サイドテーブルの避妊具をバッグにしまいこむ。 「匂いとかある!?」 「アイツは犬じゃない」 「でもなんか部屋の空気とかで... -
Savile Row
0082.シェフズ・グリル
シェフズ・テーブル 店の入り口でスタッフに案内を受け、重厚なアールデコ様式のホールへ足を踏み入れる。 深い木目の壁、真鍮の装飾、柔らかな照明――どこか舞台に上がる前のような緊張感が漂う。 案内されたのは、サヴォイ・グリルの奥にある「シェフズ・...